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前科を付けたくない

「前科」が付くと何かと不都合が生じるというのは、多くの方に共通する認識です。
しかし、前科とはどういう状態を意味するのか、生じる不都合とは何かについては漠然としているのではないでしょうか?
本記事ではこれらについて記した上で、前科を付けないための具体的な方策についても解説していきます。
 

1 前科

⑴ 定義

前科は法律用語ではありませんが、一般に、刑事裁判で受けた有罪判決が確定した事実をいいます。
 

・刑事裁判

刑事裁判とは、刑事訴訟法に基づく犯罪者に対し刑罰を科すために行われる手続きのことをいいます。
したがって、未だ刑事裁判となっていない段階での処分は前科にあたりません。たとえば、職務質問、街頭での補導、逮捕、取り調べを受けた事実、微罪処分、不起訴処分は前科ではありません。
 

・有罪判決

有罪判決は、法廷において犯罪の事実が証明された場合に言い渡されます。前科の「科」は刑罰のことですが、刑罰には死刑、懲役、禁錮、罰金、拘留及び科料の6種類があり、これらの刑罰が有罪判決時に主刑として言い渡されます。
有罪判決が前科の条件となるため、一定期間経過後に国家の刑罰権が消滅する執行猶予付き判決も、有罪判決に変わりなく前科にあたります。また、簡単な書面で審理する略式手続による罰金刑(1万円以上)や、比較的軽い罪に課せられる科料(1万円未満)も有罪判決であり、前科に含まれます。
これに対して、一定の交通事故を起こした際に納付を条件に刑罰を免れる行政罰としての「反則金」や、行政上の義務違反などに課される「過料」は刑罰には含まれず、前科とはなりません。
 

・判決が確定

不服申し立てができなくなった時点で有罪判決が確定します。判決は裁判官による言い渡しの翌日から14日後に確定しますが、その間に控訴や上告をすれば、その審理中は有罪判決が確定しないことになります。
 

2 前科による不都合

前科が付くと生活のあらゆる面で不都合が生じます。
 

⑴ 職業

・資格制限

公務員、医師、社会福祉士、弁護士、司法書士、警備員など、免許や資格を必要とする職業については、前科が欠格事由に該当し、一定期間、免許や資格を取得できないことがあります。
また、既に資格のある場合にも、前科がつくことで現資格の停止や剥奪(失効)されることがあります。
 

・就労上の不利益

資格等を必要としない職業については、前科について面接時に聞かれたり、賞罰欄のある履歴書によって問われたりすることがあります。その際は正確に回答しなければならず、仮に虚偽の申告をした場合には、就職後、経歴詐称を理由に解雇されるおそれがあります。
 

⑵ 海外渡航

禁錮以上の前科がある場合はパスポートの発給を受けることができません。もっとも、刑の服役後や執行猶予期間経過後には発給を受けることができます。
パスポートの発給とは別に、渡航先や滞在日数・渡航目的によってビザの申請が必要な場合があります。その際に「犯罪経歴証明書」の提出が求められることがあり、前科を理由に入国を断られる場合もあります。
 

⑶ 再犯時に処分が重くなりやすい

罪を犯した場合、通常は、まず警察官が取り調べ、次いで検察官が起訴し、最後は裁判官が判決を下しますが、各段階において前科は重い処分の根拠になりえます。
たとえば、前科がある場合は、ない場合と比べると、取り調べ段階では在宅捜査ではなく逮捕勾留が行われ、起訴段階では不起訴処分は採らずに起訴するといった傾向があります。
判決時には他の証拠から有罪認定をした上で、前科を理由に刑罰を重くすることが認められています。
これに対して、執行猶予期間中に犯罪を行った場合には、前刑の執行猶予を取り消したうえ、新たな犯罪の刑が加算されることになります。
 

3 前科をつけないための方策

前科が有罪判決を前提としている以上、有罪判決を回避することが必要です。
しかし、我が国では起訴されると99%以上の確率で有罪判決が下されています。その一方で、起訴される割合は刑事事件の約5割に過ぎません。そこで、 前科をつけないためには、起訴されないこと、つまり、不起訴処分を獲得することが何より重要です。
以下、本人の認否や犯罪の種類に応じた弁護活動について説明します。
 

⑴ 否認事件

本人が容疑を否定する否認事件については、「嫌疑なし」または「嫌疑不十分」を理由とする不起訴処分を目指します。
当初は容疑を否認するも、長期間にわたって捜査機関からのプレッシャーを受け続けると、不本意な自白をするおそれがあります。たとえ不本意でも、作成された自白調書は有罪判決を導く重要な証拠となるため、起訴される可能性が高くなってしまいます。
そこで、弁護士が接見を重ねる中で黙秘権の行使やその効果について説明し、不当な取り調べに対しては抗議するなど、自白調書が作成されないようにします。
 

⑵ 自白事件

本人が容疑について認めている自白事件の場合には、「起訴猶予」による不起訴を目指します。
 

①被害者がいる場合

起訴猶予の獲得には被害者との示談が最も重要です。検察官は被害者に代わって起訴する立場にあり、被害が回復されたことや被害者自身が処罰を求めない場合にはその意思を尊重せざるを得ないからです。
示談交渉は加害者やその家族が行うことも可能ですが、犯罪の関係者による冷静な話し合いは期待できません。
そこで、弁護士が加害者に代わって被害者の感情に寄り添いつつ適切に対処します。
  

②被害者がいない場合

薬物事犯や選挙法違反事件などの被害者がいない犯罪では贖罪寄付という方法があります。贖罪寄付とは、罪を犯したことへの「償い」を表すため、各種団体や機関へ寄付を行うことです。
被害者へ直接渡るお金ではないため示談と比べると効果は限定的ですが、深い反省を行動で示すことができ、情状面で有利に働きます。実際には寄付そのものだけではなく、再発防止に向けた取り組みや家族の監督なども含めた総合的な判断で不起訴にするかどうかが決まるため、これらのプランニングや実践についても弁護士がサポートすることになります。
 

4 まとめ

自白事件・否認事件いずれにおいても、不起訴処分を獲得するにはできるだけ早い段階で弁護士のサポートを受ける必要があります。不起訴となれば前科が付きません。当事務所では起訴前の弁護活動を重視しており、事案に応じた迅速かつ最善の対応によって不起訴処分を目指します。

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